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最近Next.jsしか触ってないのでNuxtの今はどうなっているのか調べてみた

はじめに

最近1年くらいNext.jsしか触っておらず、Nuxtとは疎遠でした。あんなにたくさん触れ合ってきたのに、と寂しそうな声が聞こえ始めたので、最近のNuxtについて調べまとめてみました。

Nuxt LOVE!! な方からすると至極当たり前な内容かもしれませんが、最近Nuxtに触れてない人には発見があるかもです。

NextとNuxt 直近3年のシェア率推移

まずは気になるシェア率

JavaScriptフレームワークの人気動向を示す「State of JS 2024」によると、Next.jsが依然として高い人気を誇り、Reactベースのプロジェクトで広く採用されているのが分かります。

一方、NuxtもVueコミュニティ内で堅実な支持を得ており、使用率は22%、リテンション率は81%と報告されています 。

ですが、両者はいずれも2023年度からはシェア率を落としています。その理由は“Astro”のシェア率拡大です。

最近のFE界隈はAstroが新たな注目株として台頭しており、使用率23%、リテンション率94%という高い数値を記録しています。(Nuxtを抜き2位に)Astroの柔軟性や高速性が開発者に評価されているようです。まだ使ったことないのでどれくらい使いやすいのか気になるところ。

さて今年はどうなるのかNuxt。

Qiitaの記事投稿数推移

  • 2022年
    • Next.js:1,888件
    • Nuxt:682件
  • 2023年
    • Next.js:2,224件
    • Nuxt:545件
  • 2024年
    • Next.js:3,155件
    • Nuxt:440件

QiitaにおけるNext.jsとNuxtに関する記事投稿数の年度別推移を調査したところ、Next.jsの投稿数は年々増加しており、フロントエンド開発における存在感がより強まっていることが読み取れます。

一方、Nuxtに関する投稿数は、2022年以降やや減少傾向にありますが、Vueベースのフレームワークとして一定の注目を維持していることも確認できます。

このデータから、Next.jsが開発者の間でより一般的かつ主流な選択肢となりつつあるということがいえそうです。Reactエコシステムの成長と共にNext.jsの導入事例が増えている一方、NuxtはNuxt 3のリリースによって一定の関心を集めたものの、その後は記事数の減少が続いているというのが現実です。

Vueを使ったアプリケーションの需要が下がっているというよりも、Next.jsやReactの汎用性・企業導入の勢いが、コンテンツの増加にも直結しているかもしれません。

余談ですが2020年はNuxtの記事数がNext.jsを上回っていました。今後に期待です。

※今回は検索キーを「Nuxt」「Next.js」にしたので、厳密に調べると記事数が変わると思います。しかし、Next.jsの方が記事数が多いのは確かです。

最近のNuxtアップデート事情

Nuxt 3.17の主な変更点

2025年4月27日に、Nuxtの最新バージョンである3.17がリリースされています。(執筆時点の最新としては5月20日に3.17.4がリリースされていました)

目玉ポイントとして、Nuxt 3.17ではuseAsyncDatauseFetchといったデータ取得の仕組みが大幅に再設計されたとあります。具体的には以下のような内容が更新されたようです。

  • データの一貫性
  • リアクティブキーのサポート
  • 最適化された再取得

これらの改善により、同じキーを使用するすべてのuseAsyncData/useFetch呼び出しが同じrefを参照をし、データ取得の一貫性とパフォーマンスが向上するとのこと。要するに内部的なfetchの仕方に改善があったようです。

リアクティブキーのサポートでは、refやcomputedなどの動的なキーの変化を検知してfetchが再度走るようになったようです。API周りはフレームワークでも重要視されるポイントなので、大事な変更ですね。

後方互換性を意識した変更とのことで、具体的な使い方や既存のコードに不具合はなさそうですが、一応確認してほしいと公式は言ってました。

モバイルアプリ対応

調べていて気になったのは、モバイルアプリへの対応記事です。

Nuxtを用いたモバイルアプリ開発の選択肢として、Capacitorとの組み合わせが以前からあるようですが、その最新版チュートリアルが最近公開されていました。

Capacitorは、Web技術で構築されたアプリをネイティブアプリとしてデプロイ可能にするツールです。

ネイティブアプリといえば React Nativeが思いつきますが、Nuxtでも作ろうと思えば作れるんだなと勉強になりました。

実際に、NuxtとCapacitorを組み合わせてモバイルアプリを開発した事例が報告されており、開発者からは「期待以上にスムーズに動作した」などの声もあるようです。ただし、React Nativeと比較すると、完全なネイティブUIの実現には限界があるため、プロジェクトの要件に応じて選択する必要がありそうです。

Nuxt 4の展望

当初2024年中のリリースが予定されていたNuxt 4ですが、現在も正式なリリース日は未定となっています。ただし、compatibilityVersionという設定でNuxt 4の変更点を先行して試すことは可能みたいです。

リリースが滞ってる理由としては、エンジンのNitroのメジャーリリースが完了しておらず、十分なテストができていないためと公式に記載がありました。

当初Nuxt 4では、ディレクトリ構造の変更(app/ディレクトリの導入)や、useAsyncDataなどのデータ取得周りの改善が予定されていると発表されていました 。

useAsyncDataは今回上記で紹介した通り、3.17として似たようなものが更新されていたので、今後もNuxt3として細かくリリースされていくのでしょうか…??

おわりに

最近では、MCP(Multi-Channel Publishing)の登場やFigmaの機能拡張により、フロントエンド開発の役割や需要に変化が生じています。これに伴い、各フレームワークも進化を続けており、それはNext.jsやNuxtも例外ではありません。

今後も、これらのフレームワークがどのように進化し、開発者コミュニティにどのような影響を与えていくのかを注視していきたい所存です。

とんでもない進化がくるかも…!

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